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急遽転勤になり、単身赴任ではなく家族みんなで引っ越すことになった場合、持ち家はどうしたら良いか迷ってしまいます・・。
数年後にまた戻ってくる予定があれば、賃貸に出すまたは空き家のままにする手がありますが、戻る見込みがなさそうであれば、売却するのが一般的となるでしょう。
「戻れるかどうか分からない・・。」という場合は、【売却】または【賃貸】のメリットとデメリットを確認して、どの方法が自分たちに適しているか検討してみましょう。
転勤が決まった場合、持ち家の扱いには大きく分けて3つのパターンがあります。
①売却する
②賃貸に出す
③空き家のままにする
上記のうち今回は、【①売却する】場合についてです。
「おそらく今の土地に戻ってこない」、「立地や築年数などの条件が良く、高く売れる」などいった場合であれば、売却するのが最も現実的です。
売却するのメリットは、売却することで気持ち整理が付き、賃貸での維持管理や運用などに手間を取ることがないということです。また、新たな勤務地で家を購入する場合も、他の選択肢に比べて新たな住宅ローンを組みやすいといえます。
デメリットとしては、急な転勤だと思うように売却活動ができず、売却価格が理想通りにはならない可能性があることです。査定や取引する不動産会社の選定といった売却に必要な段取りなど、転勤先へ引っ越す前に終わらせる必要がありますし、多くの方は限られた短い時間の中で準備することとなります。
不動産会社の選び方は、どんな事情で家を売る場合でも変わりません。以下のポイントを業者選びの参考にしてください。
ポスティング等を行なっている不動産業者
主にマンションでは、売り物件を募集している業者のチラシが定期的に入ってくると思います。ポスティングを行っている不動産業者は、その物件に興味があるという証です。話がまとまりやすいため、早く・高く売却したい場合には、こうした会社に依頼するのも一つの手だと思います。
一括査定サイト
近年、多くの方は、売却に関する情報をインターネット上で収集すると思われます。その際によく目にするのが、一括査定サイトに誘導するページやバナー広告です。
査定依頼を出すと複数の会社から連絡を受けることにはなりますが、自分でいくつかの不動産会社を回るのが面倒だ・・という方には良い手段です。
次に、売却を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約を締結し、販売活動が開始されます。媒介契約には、売却活動を1社のみに任せる専任媒介契約と、複数の会社に売却活動を依頼する一般媒介契約の2種類があります。
転勤の際の売却活動では、「引っ越しまでに時間がない」「引っ越し後に遠方へ行く」という点に注意する必要がございます。引っ越し前に、居住中内覧を実施して買主が決まらなければ、引っ越し後に空室で内覧してもらうことになりますので、遠方に引っ越した後も安心して任せられる不動産業者を選びましょう。
居住中内覧では、生活中ではあっても「お客様をお迎えする」という気持ちを忘れないことです。内覧時の印象で、購入する側の気持ちは大きく左右されますので、家の中を片づけるなど、最低限のことはやっておくことが大切です。
退去後の空室時の内覧では、不動産業者に鍵を預けたり、防犯のために、周囲には空き家であると知られないように手配するケースもあります。実際、不動産業者に鍵を預けておいた方が営業スタッフも案内しやすくなり、販売活動にかなり有利ですが、一方でセキュリティの問題も出てきます・・。
こうした点からも、信頼できる不動産業者、営業スタッフに依頼することが欠かせません。どのように内覧に対応するのかも事前に取り決めておきましょう。
売却の際に、住宅ローンが残っている方も少なくないと思います。転勤が決まって売却すると決めたら、まずは借り入れをしている金融機関に相談することです。売却の際には、ローンの完済が必須条件となります。売却額以上に住宅ローンの残債がある場合は、残債分を工面する必要があります。
住宅ローン控除は、家族が持ち家に住んでいることが必須条件のため、引っ越しをしたら適用されなくなってしまいます。再度住宅を購入する場合、売却から数年経っているなど、一定の要件を満たしていれば再適用が可能になることもありますので、要件を十分確認してください。
なお、住宅ローン控除の期間は延長が繰り返されてはいますが、購入期限が決められている制度なので、その点にも注意が必要です。
売却時に利益(譲渡所得)が出た場合は税金がかかりますが、売却時の費用や減価償却費は、売却金額から控除することができます。また、マイホームの売却については特例があり、税金が軽減される仕組みがあることも覚えておきましょう。
持ち家があるのに、転勤が決まってしまった・・。多くの方が悩むこの問題にどう対応すれば良いのか、今回は「売却する」場合の注意点などを紹介しました。
次回のコラムでは、「賃貸に出す」「空き家のままにする」という選択肢を選んだ場合について解説します。
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